フェリーでGO

ちょいとフェリーで九州に行ってまいりました。
残念ながら人や荷物を現地で運ばなくてはならないため、しかたなく車でのフェリー船旅となってしまいましたが、九州ツーリングをフェリーで・・・なんて考えている人には何らかの参考になるかもしれません。
フェリーは原則として電話予約です。
グーグルで検索する等して、希望する航路のフェリー会社をみつけ、そこに電話して予約を取るのが最初の行動となります。
尚、東京から九州の航路はそのほとんどは北九州への航路になっております。宮崎直行便は廃止になってしまいました(2006年3月現在)。
奄美大島、那覇行きフェリーの中に南九州に立ち寄る物もありますが、ほとんど例外状態です。
大阪発の便は東京発の便よりも多いようですので、大阪まで自走するという手もあると思います。
電話予約ですが、車の場合は車検証の参照が必要になりますので、電話するときには車検証を片手に電話をかけましょう。
バイクの場合はどうなんでしょうか?
念のためあった方がいいと思います。
予約が取れたら、当日、出航時間の2時間前ぐらいに港に入ります。
手続きに車検証が必要になる(四輪)ので、車検証片手に事務所に向かいましょう。
私が利用したフェリー会社の事務所はこんな感じ・・・。

東京の台場の事務所と言うから、もっと派手で綺麗な所を想像していただけにびっくり(失礼)。
何か昭和を感じさせる風情のある事務所でした。
尚、4メーターを超える車は宿泊代込みで8万円ちょっとでした。
航路によって値段も到着までの時間も大きく変わります。
安い所なら5〜6万円で済む航路もあるようです。
あと、個室のチャージ料は別にかかります。
無論1等が一番高いはずなのですが、2等が6人部屋以上しか設定の無いような船の場合、2人部屋の1等の方が安いという(一人か2人の場合)逆転現象も発生するのでご注意ください。
手続きをして支払いを済ませたら、車に積みに証明のステッカーを貼り、車検証を戻して(窓口ですぐに返してくれる)鍵を係員に預けます。
実はフェリーの車両搬入には複数の種類があって、自分で運転して搬入するタイプと、係員が搬入するタイプがあります。
今回わたしが使用したのは後者の方でした。
これはバイクも同じで、どのバイクも係員が運転して搬入します。
キックオンリー超ロングスプリンガー&スーサイドセットアップだと係員が運転できず、梱包してフォークリフトで搬入することになってしまいます。
当然そうなると価格も倍以上になってしまいますので、自分以外には運転できないバイクで行く場合、搬入の仕方も予約の際に考慮しておく必要があると思います。
更に、一度積み込んだ車両には、搬出時まで二度と触れられません(フェリー会社によっては出航時間前なら触れられる場合もあります)。
忘れ物をしないよう(特に歯ブラシとか遊び道具とかiPodとか財布とか)注意してください。
客人が船に乗れるのは出向の30分〜60分前です。
それまでは待合室で本でも読みながら待つことになります。
個室を予約している人はすぐに部屋に入れます。
ただ、電車と違ってフェリーは基本的に貨物船なので、積み荷の遅れのために数十分から数時間待つ場合があります。
更に東京湾には信号があるので、そこで更に待たざるを得ない場合も発生し、到着時間が大幅に狂ってきますので、プランは数時間ほど余裕を持たせておいた方がよいでしょう。

先ほどの事務所を船から覗いてみました。

港を一望です。

フジテレビ等の台場名所を船から見物

出航してしまえばあとはひたすら待つだけです。
ですがそこは船。
電車と違って広い船内や甲板を歩いて回れます。
夜の東京湾の風景は格別です(写真で撮ろうとしたら、ショボイ携帯カメラではちゃんと撮影できませんでした)。
真っ黒い海、街の明かりで灰色に鈍く光る空。そして海の向こうに輝く街の明かりが360度取り囲んでいる・・・。
とても幻想的でこりゃー一度は見ておかないと人生損ですよ、だんな。
しかしそのうち退屈してきます。
船内の見物も、大海原もやがて飽きてきます。
この暇な時間をいかに楽しく過ごすかがフェリーの醍醐味と言えるでしょう。
見知らぬ旅人と会話をするも良し。
船外に出て、デッキの端の人にあまり迷惑をかけない所で楽器を奏でて吟遊詩人を気取るのも良し(いやいるんですよ、本当に)。
特に変わり者との会話は楽しいです。
そんなこんなで丸一日かけて某田舎の港に到着。
ド田舎で、まだ9時だってのに港以外は真っ暗。
インディアンなどの6ボルト車だとかなりおっかないかもしれません。

これが田舎のフェリー事務所。

何故か東京のそれよりも立派でしかもずいぶん綺麗でした。
着岸したらチケットを渡して陸に降ります。
車両は係員が降ろしますので、それまで待ちぼうけです。

そのまま奄美大島まで行く乗客が見送ってくれ・・・というより暇潰しに眺めているという方が正解でしょうか。
車は貨物の搬入、搬出の合間を利用して出てきますので、場合によっては結構待たされる模様です。

このフォークリフトがまたばかでかい。

車の受け渡しは本人確認するでもなく、書類のやりとりをするでもなくあっけなく車は引き渡されました。
あまりのイージーさに不安になるほど。

というわけで、フェリーはイイですよ。
乗り物酔いしない人は、是非一度お試しあれ。
そうそう。
バイクや車だけを運んでもらって、当日現地で受け取ると言うこともできるはずです。
それなら直前まで仕事して、飛行機でびゅーんっ♪というのが可能になります。
陸地をひたすら走らなくちゃ云々言う人もいますが、「現地に着く前に疲労困憊になるのは嫌!」という考え方もありでしょう。
旅の形態は人それぞれ。
そのどれにも味があります。
楽しく生きましょうよ。
ちなみに興味あるみなさんはご存じでしょうが、九州は道が広く、なだらかで交通量が少ないので非常に気持ちの良い所です。
そこらに断崖絶壁がつらなり、その絶壁の端に平気で民家や施設が建ち並ぶという、本州とは違う景色も見物ですよ。

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