新しいハーレーは本当につまらないのか!?

エアシフターを入れようと考えた時、最近勧められるのがこのピンゲルの電磁シフター
エアを注入する必要が無いので、コンプレッサー設備の無いサーキット(ドラッグレースが開催される施設でコンプレッサーあるのは富士とかオートポリスしか私は経験ありませんが)でも安心です
特にオープントーナメントで勝ち進んで、ピットに戻る時間すらままならない時に、この有り難みを実感できます
というわけで、こいつをダイナにぶっ込んでタイムアップを図ろうと思います

2010ダイナに対応するキットを購入
ピンゲルのシフターは、細かく車種ごとにキットが用意されています
ダイナも年式によって何種類もラインナップされ、ボルトオンで装着可能
素晴らしい!
では早速取り付けに掛かりましょう
純正シフトロッドを緩めて外します


3/8のサイズ
ロックタイトがついていますが、それ程激しいトルクは必要ありませんでした

これを付属の調整式ピロボールの物に交換するのですが…
付属ネジがヘックス頭
で、丁度このようにプライマリーのでっぱりに邪魔されて、レンチが入らない
当然ラチェット用ビットも入らない


普通のボルトにすりゃいいじゃん…
仕方ないのでシフトを押してホールドしたまま回すことに…

このピンゲルのキットは親切で、ロックタイトも付属しています
袋の中で既に壮大に漏れていたのはご愛敬

でも蓋をあけてびっくり
先っちょをちょん切って開けるタイプで、まだ開けていなかった
開けてないのに漏れてるって…
まあこの程度のことにイチイチ突っ込んでたら、移民社会になった未来の日本を生きていくなど到底出来ません

あんまりゴテゴテに塗ると、外さなくちゃならない時に面倒なので…この程度でヨシにしましょう

いやー、しかし調整式ピロボールってのが良いですね。
シフトの高さを、何時でもミリ単位で微調整できるぞ!
試しにクリクリ回してみます

あれ…
ロッドの位置がずれるだけで長さが変わらない…

こいつ…両方同じ正ネジでやんの…
長さを調整する時は、一旦ピロボールを外してピロごとクルクル回す必要が…って、意味ねええええええ!!!!
今の段階で一生懸命位置調整して装着することに…
装着したら、もう面倒くさくて調整なんてしません…きっと
フロントのピロにはこのシフタージョイントブロックと呼べば良いんですかね?
こいつを装着します

ビレットピカピカは好きじゃ無いので、本当はパウダーコートとかしたいところですが…

装着するとこんな感じ

シフター本体を取り付けるマウントブラケットを取り付ける為、プライマリーカバーのボルトを二本外します

マウントのプレートの厚み分、長いボルトがちゃーんと付いています
ボルトもちゃんとしたボルトです
素晴らしい!

あとはマウントにシフター本体を仮留めし、プレートを装着して…
って所で問題発生
俺の車両には夏場対策に空冷ファンキットが付いているのですが、これの下側マウントがシフターに干渉してしまう

この部分の先が少しだけ干渉する

面倒だから半分だけ切り落としてしまおう

これだけ残っていれば、機能的にもそれ程問題は無いでしょう
ファン本体を保持できればそれで良いのよ
そしたらシフター本体のロッドのマークを確認
これがシフターの動作範囲の中間点
このマークが本体に隠れるか隠れないかのポジションで装着します

装着できたら本締めすればシフター本体の作業は終了

次は配線に移ります
まずは大元の電源系から
太い赤をバッテリーのプラス端子、黒い方をマイナス端子、細い赤はアクセサリー端子
これは問題ないのですが…

プラスマイナスの配線の長さが同じで、しかも短い
ツインカムダイナはバッテリーケースが独立したボックス内にあり、そこへの配線アクセスは左右からになります
プラス側からアクセスすればマイナスの長さが足りず、マイナスからアクセスすればプラスが足りない

プラス側の延長よりもマイナスの方が良かろうってんでマイナスをギボシ延長して対処
アクセサリーは既に設けてある、グリップヒーターor空冷ファン用の配線から分岐
ここでとりあえずボタンと本体にも仮配線して作動チェックし、初期不良が無い事を確認
よしよし
そして今回の作業で一番の難関(特に精神的に)な作業
点火カットシステムの配線に入ります
これは、既存のバイクのコイルへの配線に、点火カットシステムの茶色い配線をエレクトリックタップで接続する作業
カプラー云々じゃ無くエレクトリックタップ(ひん剥いて半田付けが理想ですけど)ってのがミソで、付け方いい加減だと結構トラブルの原因になるし、やり直しが効かないし…
そこがビビりがちな作業であります

まず、点火カットモジュールの配線を、エレクトリックタップに付けられる状態にしなくてはなりません
最初は二本の配線が一本になっちゃってるので、まず外側の皮膜を剥がして二本にするところからスタート

電工ペンチで一気にはぎ取ろうとしたら、中の茶色い皮膜まで裂けちゃって…
やりなおし
皮膜も面倒ですが、皮膜の内側に紙だか樹脂だかわからない白い皮膜もあって邪魔臭く、更にその中の肝心の配線が弱くて…
チマチマやって、漸く配線できる状態になりました

こいつをコイルのプラス端子に割り込ませるのですが…
ショベルなら剥き出し一本配線で楽ちんなのですが、なんせ最新ツインカム
コイルへの配線が4本もあります
とりあえずカプラーを外して配線被覆を剥かないと何も始められません

コイルの配線も被覆だらけ
配線弄る箇所は、なるべく雨の当たらない車体中心部に近いところでやりたいので、ヒューズボックスを外して少しでも内側で皮膜を剥きます
まあボックス外したと言っても、付いてる配線のおかげでこれ以上できないんですけど…
でもこれだけで作業性は全然違います

コイル配線を剥きます
布の絶縁テープなんでしょうか?
非常に丈夫で、ベタベタな奴を剥がしてご開帳
出てきたのは4本の配線
この4本のウチ2本がアタリです

配線図を見ると、リアコイルに対して超絶紛らわしい電源ケーブルの色w
間違えてこっちに繋げてしまったら、バイクもユニットもダメージを受ける可能性大です
この微妙な色の違いを必死に、何度も何度も確認…
間違い探しかよ

エレクトリックタップはかさばりますので、スペースを考え、ちょっとずらして装着
茶色い点火カットモジュール配線も、それにあわせて長さを調整

間違えたらやりなおせないので緊張しますが、なんとか無事装着

この上からビニールテープで絶縁し、雨が当たらないように他の配線とタイラップで縛れば作業は完了となります

ここまでくれば、あとは楽勝…なはず
ハンドルにシフトボタンを付けます

上下ひっくり返しているのは理由がありまして…
このキットは上のボタンでシフトアップ、下のボタンでシフトダウンなのですが、私は長いことエアシフトで、親指に近いところに設けられたボタンでシフトしてきました
純正の状態だと、ボタンの位置が逆になってしまい、緊張状態下のレースでは、これまでの習慣で本能的に下側のボタンを押してしまう事故が発生してしまうんです
つうか、エアシフトから電磁に換えた人は結構やってしまいます
そこで、上下逆に装着することで、過去のドラッグ車両と同じ位置にシフトアップボタンを持って来たかったと…
そういう理由です
ただ、水の浸入や排水のことを考える必要がありそうな感じ
そのへんは後の作業に…
で、シフトボタンの配線をフレーム下に通してシート下のコントロールモジュール設置場所へ

ここで問題発生
本体の電磁シフターのケーブルが短い!
フレーム伝っていくと、シート下まで届かない!

でもモジュールを納められるのはシート下しか無いし…
悩みに悩んで、プライマリー上からコイル裏へ強引に通しました
熱いエンジンそばや、ノイズが発生しそうなコイル付近を通したくないのですが…
そしてここからが一番の難関
このクソ狭いスペースに、モジュールと配線を納めなくてはなりません

このキットのカプラーは、防水の為かやたらゴツいので激しく場所を取るんですよ
幸いシート下からリアフェンダーに繋がる穴を発見したので、ユニットはフェンダー側に出して、そこから配線をシート下へ通す形で決着
グルグル余ってる配線の一つは天下カットモジュール配線なのですが、単純な二本線なので、後日短くします
しかし汚い!
汚すぎる!
さすがは俺の素人配線!
プロに任せるべきだったかも…

でもとりあえず装着完了!

まずはテスト
車両のイグニッションをオンにして(エンジンキルスイッチはどちらでも大丈夫)、シフトボタンを5秒間押し続けます
するとモジュールが作動
シフトボタンを押す度にシフトアップ、ダウンをしてくれます
よーし、問題無し
エンジン掛けて、クラッチ握ったままシフトアップダウンし、一瞬エンジン音が鈍るのを聞いて、点火カットモジュールの動作も確認
よしよし、大丈夫だ
さっそく雨が降るなか試乗


ばっっっちり!!
ちょっとシフト時の点火カット時間が長すぎますが、モジュールのディップスイッチで短く出来るので大丈夫
これで次のレースでベストタイムを更新するぞー♪

 

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