車始めました

贅沢が過ぎてきましたが、こんな車を買ってしまいました。
トライク買うより素敵な気分。
10代の頃からの夢が叶った!


こんなナリのくせに、実は99年式。
99年っつったら自分のショベルをゲットした年で、なんと以前乗っていた初期ユーノスロードスターよりも遙かに新しい年式なのであります。
つまり、ちっともクラシックカーではない(設計が古いだけの)新しい車、要するに安心…と。
でもキャブ車。
リアリジッドアクスル。
4速。
新しいけど古い、不思議な車両であります。


で、当然私のような人格破綻者は買った瞬間に不満を感じたところを一切躊躇無く弄ってしまいます。
まず気になったのはミラー類。
特にルームミラーが丁度目線のド真ん前。
写真を御覧ください。
ヘッドレストの位置からおわかりになるかと思いますが…。
左前方完全に目の前、まさに目前!
左側目前を完全に塞ぐ糞仕様。
横断歩道の左側を来る歩行者や自転車を絶妙に隠してくれる、悪意を邪推せずにはいられない凄まじい位置にミラーがあります。
これを改善しないと何人轢いてしまうかわかりません(他の人は私より座高が低いらしく、平気みたいですが…)。
そもそもこのプラのミラーが気に入らなかったので、ネットで小型の金属製ミラーを入手。

それを更にステーを上下さかさまに付ける事で、(幌に接触しない範囲で)限界までミラー位置を上げる事に成功。
もとい、普通の車のミラー位置に修正。

これで視界がクリアになって安全になりました。
次に、ドアミラー(ドア無いけど)。
どこからどう見てもカワサキのゼッツーミラーにしか見えませんが、ボルトで車体直付けなんですよ。
障害物に接触する等、ミラーに力がかかったら致命的な破損、最悪車体の方までダメージが来る事必至。
力が加わったら倒れる機構が欲しい所です。
というわけでバイク屋に行って、バイク用可倒式メッキミラー(やっぱりこのデザインの車両は丸いメッキパーツが似合いますよね)と90度アダプタをゲット。

ボルト留めなのであっさり装着。
これで一安心です(ミラーは割れてるんじゃ無くて、ウインドディフレクターが映り込んでいるだけです)。

見栄えもずいぶん良くなったのでは無いかと自画自賛。

ちなみに乗り味なんですが、操作感覚においては違和感を全く感じません。
空冷ビートルの方がよっぽど特殊な感覚かも…と思えるほど、普通に運転できます。
メチャクチャ狭いですが、フルバケ入れた車の窮屈さに慣れていれば全く苦にはなりません。
さすがに足下は狭すぎるので靴を選びますが、慣れれば普通のスニーカーや柔らかい革靴での運転もバッチリですし、レイアウトはレーシングカーそのまんまなのでヒールアンドトゥがめちゃくちゃし易く、その辺に関しては下手な国産スポーツより(レーシーな)運転しやすいです。
速さに関してですが…。
体感速度は速いんですけど…。
特に私が買ったモデルが一番ショボイエンジンだった事も有り(だから安かったんですけどね)、普通に踏み込んで加速できます。
フルスロットル踏むと臨死体験…なんて事は全くありませんでした(上位車種はすごそうですよ、先生)。
ただ、サス構造が古く(フロントが疑似ダブルウィッシュボーンでリアリジッド)、全体的にボロイのでスピードを出すのは極めておっかなく、100キロ以上でバンプを越えると何処にすっ飛んでいくか分からない恐怖を味わえてしまいます。
この辺しっかりしたい人は新しいフレーム(俺のは旧式フレーム使用)のモデルのが安心でしょうけど、俺の場合は買い換えてまで…とはならない伊予柑。

あと、燃費が悪い。
リッター7キロって、今まで所有したあらゆる乗り物の中で一番悪いんですけど…。

プラグを外して見たら真っ黒。
エアクリ見たら結構汚れている。
クリーニングしてみますか…と外してみると、結構ボロボロ。
こりゃ買い直した方が良さそうです。

手前下が新品で、エアクリボックスに合わせた形状。
前のはまん丸なのを押し込んであったような感じ。
付いてた奴、本来の物とは違ったんじゃね??
まあいいや。
装着したら燃費が…変わりませんでした。


そして不満がもう一つ。
この3点ベルト。
この巻き取り機構が上に飛び出しているせいで、トノカバーがこの部分だけ閉じられないんです。

駐車している時はトノカバーを閉じてるのですが、雨が降ったらこの部分から浸水してしまいます。
法律上3点ベルトは必要ですが、安全上は4点ベルトで良いんじゃ無かろうか?
とりあえず外してみます。

外して乗ってみたところ…。
サイドブレーキに手が届かない…。
この年式はサイドブレーキの位置が遠く、屈もうとしても4点だと屈めなくてサイドブレーキが下ろません。
イギリスでは4点のみらしいんですけど、どうやってんだろう?
しょうがないので元に戻します。



と、その際気になったのが、この粉。
シートが劣化して、中のスポンジが粉になって落ちてきていました…。
シート替えなくちゃダメですな。
中身のスポンジの問題なので張り替えとか言うレベルじゃ無い。
アンコ替えたりするよりUKのケーターハム本社から注文して新品入れた方が安いので、自分でシート丸ごと交換します。
シートレールも渋いので新品にしよう…いずれ。


さて、3点を元に戻して…って段階で、私はとんでもない失敗を犯してしまったのであります。
ベルトをゆっくり引っ張るとスルスルっとベルトが出て、激しく引っ張るとロックする機構じゃないですか、3点って。
強く引っ張るだけじゃなく、本体の角度がちょっとおかしくてもロックするんですよね、これ。
テストで引っ張ろうとしたらロックしまして、どうなってるんだろうと中を覗きたい衝動に駆られてしまったんです。
見るとカバーは3カ所の爪ではまってるだけ。
興味本位でドライバーで爪を外した瞬間…。

中身がバイーン!
と、文字通り飛び出してしまいました。
しかもこのように絡まりまくってクッチャクチャ!

この絡まった硬いバネをほどくのに、まず一苦労。

巻き直しを図りますが…。

しかもこのスプリング、かなり硬いわ途中で巻がト音記号のように途中で反対向きに変わるわ(強い抵抗を付ける為でしょうけど)、巻き直すのが物凄く大変。
ちょっと油断すると直ぐに

ぼいーん!とこの状態に。
ちょっと油断するとすぐにぼいーん!
諦めて新品に買い直そうかと本気で悩みました。

しかし5回、10回、20回と再チャレンジしていくウチに、コツを掴んできました。
このように端をセットし、順目巻の部分だけ一気に巻いていき…(巻が反対になるまでは特に難しくない)。

巻が反対のエリアに差し掛かったら、収納部分をひっくり返した蓋で押さえ込んでしまう。
蓋で押さえながら少しずつ収納部分にバネを押し込み、定期的に引っ張ってテンションをかけて徐々に巻いていく。
そんな地道な作業を丸一日やって、漸く元に戻す事に成功しました…。
あとはロールバーと共締め…なんですが、このロールバーの穴と車体の穴もずれていて、ボルトがそのままでは入らない(涙)。
フルパワーでロールバーを引っ張れば入るのだが、ロールバーを引っ張り、シートベルト巻き取りステーを保持し、かつボルトを穴に通すには手が一本足りません。
そこで一考。

ベルトをロールバーに引っかけ、それでロールバーを引っ張りながらボルトを入れました。

こんなしょうもないことに此処まで苦労できるのは、楽しい楽しい機械いじりライフの醍醐味であります。
翌日筋肉痛で仕事に支障が出ましたとさ。

シートベルトネタをもう一つ。

3点ベルトの受け(ぱちっとはまる、ボタンが付いてる方)は、一般の車用(車体では無く、シート自体にボルト留めする想定で作られていて、マウントまでの長さが短い)。
その為車体取り付け部までの長さが圧倒的に足りない為、板っきれで延長されていました。

さすがキットカー。
しかし短足でシートを少し前に出したい私にはこの延長でも短くて、特に冬に着ぶくれした状態でシートベルトを外す際、結構苦労してしまいます。
そこで、この板っきれを少し長いものに交換し、少しシートを前にスライドしても余裕で操作できるようにします。

ステンレス材で厚みもあるので、元々付いていた奴より強度的に安心。
穴をベルトのボルトが入る程度に広げ…。


これで完成。
使われる事の無いシートベルト警告灯用のラインがもの悲しい。

これなら着ぶくれしてもシートベルト脱着がストレス無くできます。

 

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