四気筒ニ非ズハ…

かぶりのもう一つの原因と思われることに、フロートレベルの異常が考えられます。
しかし、このキャブでフロートレベルを図るには専用のスペシャルツールが必要らしい。
底のマイナスのボルトを抜いて、そこに透明チューブを挿し、チューブを上にびよーんと持って行ってガソリン入れるとフロートレベルがわかるという…。
原始的な理屈ですが、専用工具とされている。
そんなもん買わなくても代用品でなんとかなんべぇ、透明チューブを差し込みゃーええべや?
ってんで、適当なチューブを無理矢理突っ込んで計測することにしました。
ところが・・・底のマイナスのボルトが激烈に堅い。
前のオーナーが馬鹿締めした模様。
こじってたらボルトの頭がごっそり欠けてしまいました。
なんとか緩めることに成功したのは四番の一つだけ。
まあ一つでもいいか。
四番のレベルを性格に計測、補正しておくことで、他はばらした時に四番にあわせて爪を曲げれば済む話。
とにかくボルトを外し、その穴にホースを差し込んでみます。
しかしホースのサイズが思ったよりも大きく、穴に入りません。
そこでギボシ端子の絶縁樹脂をアダプターに使い、ホースとネジ山の間に差し込む事で、なんとか計測が完了(ぽたぽた漏れながらナノで、おすすめできません)
結果、フロートレベルに問題はありませんでした。

キャブのオーバーホール

もうなすすべもないので、連休を利用してキャブをOHすることに。
PMCからOHキットを購入。
ミクニのVMキャブは毎年マイナーチェンジしていたようですが、この車両に付いていた76年式キャブだけ仕様が大きく違い、専用のキットがありません…。
とりあえず同年代のZ用を購入してみます。
もう細かいことはどうでもいいや。
オーバーホールといっても、交換できるのはスロージェット、フロートバルブ、エアスクリュー、ニードル、ガスケットぐらい。
チョーク関連はありませんでした。
まあ狂った燃調調整には十分です。
早速キャブをばらしてみましょう。

ガスのチューブを抜き、スロットルケーブルの引き側(写真左側)を外します。
下側のナットを緩めれば、ケーブル調整しなくても簡単に外せます。
戻し側はエンジンが邪魔してそのままでは外せないので、キャブを車体から抜いた時に外します。

キャブと車体のジョイントの金属バンド、エアクリーナーと繋ぐ金属バンドを外し、やわらかゴムで融通の利くエアクリーナー側のジョイントを、キャブに対して下側に潰すように外します。
そしてキャブを上下にゆすりながらエンジンからゆっくり引き抜いていきます。
インテークから抜けたら、この時点で戻し側のケーブルを外します。
エアクリーナー側のゴムが傷つかないよう、慎重に車体から外します。

経過した年月が染みこんだ、最高に格好良いキャブです。
これで調子がもどらなかったらTMRに変更するしかないんですが、できることならこのキャブを使い続けたいなぁ。

さてひっくり返してフロートボウル(っつうんでしたっけ?)を外します。

中は意外と綺麗です。
まずはフロートバルブを交換します。

フロートのシャフトはただ入ってるだけなので、反対側から押せばするっと抜けてきます。

外したバルブ。
何故か指で回せるほど緩んでました。

中身。

特にゴミが詰まってるとか、そういうのはありませんでした。
新品に入れ替えて、先日チェックしたフロートレベルに、全体のフロートレベルをあわせます。

フロートバルブのスプリングの強さか、フロートの重量かわかりませんが、沈み方が意外にバラバラです。
斜めにしてスプリングが縮まないあたりを狙い、そこでレベル差をチェック。
特に問題は無さそうです。
エアスクリューも交換。

ニードルは特に摩耗もしていないようだし、面倒だったので交換は見送りました。
問題なのはアイドリング付近ですから。

スロージェットを交換。
ついていたのは17.5でしたので、薄くするために15に。
あとは元に戻しておしまい。
ちなみに、メインジェットも馬鹿締めしてあって、緩めることができませんでした…。

エアスクリューをストックの2.5にして試走。
まず、チョークを引かないとエンジンがかからない。
この糞暑いのに。
ちょっと薄すぎるのだろうか。
チョークでかけて、ちょいと走ってプラグチェック。
2番と3番が白く焼けている。
こいつらは薄すぎる模様。
エアスクリューを絞ってみます。
しかし1番と4番が真っ黒…。
またばらして元に戻さなくては…とほほ…。

 

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